【Google公式】モバイルファーストインデックス本格始動のアナウンス発表!
2018年3月27日、モバイルファーストインデックスを本格始動したことを、ウェブマスターブログにてGoogleが公式発表しました。
※参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ: モバイル ファースト インデックスを開始します
今回は、モバイルファーストインデックスのアナウンス概要や、実施されること、適用対象サイトなどについて中心に解説したいと思います。

モバイルファーストインデックスのアナウンス概要
2016年11月5日のモバイルファーストインデックス導入予定の公式アナウンスから約1年半の時を経て、2018年3月27日に遂に、モバイルファーストインデックスの本格導入を開始することを、Google公式に以下のように発表しました。
本日、Google は 1 年半の慎重な実験とテストの結果、モバイル ファースト インデックスのベストプラクティスに準拠したサイトの移行を開始したことを発表します。
このことから、Googleガイドラインに記載ある「モバイルファーストインデックスのベストプラクティス」に準拠したサイトを対象に、モバイルファーストインデックスが適用されることになります。
つまり、モバイルファーストインデックスのベストプラクティスに準拠し、ユーザーの利便性を高めながら、サイト運用することが重要です。
モバイルファーストインデックスの本格始動により実施されること
モバイルファーストインデックスの本格始動により、以下のようなことが実施されます。
- モバイル版のコンテンツを使用する
今後はデスクトップ版のコンテンツではなく、モバイル版のコンテンツを使用してインデックスする。
※ちなみに検索結果の提供に使用するインデックスは引き続き1つ(今まではデスクトップだったが今後はモバイル)。 - サーチコンソールに通知される
モバイル ファーストインデックスに移行したサイトは、サーチコンソールのメッセージに以下のような通知が届く。
- スマホからのクロールが増加
Googlebot(スマートフォン)からのクロールが大幅に増加する。
クローラー「Googlebot(スマートフォン)」の詳細
クローラ ユーザー エージェント トークン(robots.txt で使用) 完全なユーザー エージェント文字列(ウェブサイトのログファイルに表示) Googlebot
(スマートフォン)Googlebot Mozilla/5.0 (Linux; Android 6.0.1; Nexus 5X Build/MMB29P) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/41.0.2272.96 Mobile Safari/537.36 (compatible; Googlebot/2.1; +http://www.google.com/bot.html) - 検索結果とキャッシュにモバイル版ページを表示
検索結果に表示されるタイトルやディスクリプションの文言といった以下のようなスニペット関連に、モバイル版ページの内容が使用されると思われます。
また、検索結果の三角矢印から「キャッシュ」をクリックして、閲覧できるキャッシュリンクにモバイル版ページが追加されると思われます。
- 対象サイトにモバイルファーストインデックスを適用する
レスポンシブウェブデザインやダイナミックサービングを使用しているサイトやAMPページと非AMP ページを持つサイトは、一般的にモバイルファーストインデックスを適用する。
- デスクトップ版のみでも引き続きインデックスする
モバイル版のページ(モバイル用に最適化されたページ)が無くても、デスクトップ版のページがあれば、引き続きインデックスして検索結果に表示する。
このように、実際に実施されることを把握し、関連する知識を深めながら、モバイルファーストインデックスに対応しましょう。
モバイルファーストインデックスの適用対象は、「ベストプラクティス」を満たしたサイト
モバイルファーストインデックスは、以下のように、場合に応じてGoogleガイドラインの「ベストプラクティス」に準拠したサイトが適用対象となります。
モバイルファーストインデックスの適用対象一覧
モバイルファーストインデックスの適用対象として、サイトタイプごとに特徴含めて、以下のような一覧にしました。
サイトタイプ | 適用 | 別々のURL | 別々のコンテンツ | モバイルフレンドリー | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
デスクトップのみ | × | 無 | 無 | × | 基本的にモバイルフレンドリーでない |
レスポンシブウェブデザイン | ○ | 無 | 無 | ○ | 1つのURLで全デバイスに同じコンテンツを配信 |
AMPのみ | ○ | 無 | 無 | ○ | すべてのWebページがAMP HTML形式 |
ダイナミックサービング | △ | 無 | 有 | △ | 1つのURLだがデバイス別に異なるコンテンツを配信 |
別々のURL | △ | △ | △ | △ | mドットサイト(m.example.com)などの別URLがあり、複数URLでサイト運営 |
AMPと非AMP | △ | △ | △ | △ | 基本は、モバイル版の非AMPページをインデックスする |
※参考:Best practices for mobile-first indexing | Search | Google Developers
上記から、「別々のURLが無い」「別々のコンテンツが無い」「モバイルフレンドリー」の特徴を持つサイトが、スムーズにモバイルファーストインデックスの適用対象になると言えます。
適用対象外の可能性があるサイト(「×」と「△」のサイト)は、以下の「ベストプラクティス」を別途満たすことでモバイルファーストインデックスの適用対象となります。
モバイルとデスクトップで別々のコンテンツを持つ場合のベストプラクティス
モバイルとデスクトップで別々のコンテンツを持つ(コンテンツに差異がある)場合は、必要に応じて以下のようなベストプラクティスを実施します。
- モバイルサイトには、デスクトップサイトと同じコンテンツが含まれている必要があります。 モバイルサイトのコンテンツがデスクトップサイトよりも少ない場合は、モバイルサイトを更新して、その主要コンテンツがデスクトップサイトと同等であるようにする必要があります。 これには、テキスト、画像(alt属性付き)、および動画が含まれます(通常のクロール可能およびインデックス可能な形式)。
- 構造化データは、サイトの両方のバージョンに存在する必要があります。 モバイル版の構造化データのURLがモバイルURLに更新されていることを確認してください。 データハイライターを使用して構造化データを提供する場合は、定期的にデータハイライターダッシュボードで抽出エラーをチェックしてください。
- メタデータは、サイトの両方のバージョンに存在する必要があります。 タイトルとメタ記述が両方のバージョンのサイトで同等であることを確認してください。
※引用元:Best practices for mobile-first indexing | Search | Google Developers (Google翻訳)
モバイルとデスクトップで別々のURLを持つ場合のベストプラクティス
モバイルとデスクトップで別々のURLを持つ(モバイル版ページがmドットサイト(m.example.com)などの複数URLでサイト運営してる)場合は、必要に応じて以下のようなベストプラクティスを実施します。
- Search Consoleでサイトの両方のバージョンを確認し、両方のバージョンのデータとメッセージにアクセスできることを確認してください。Googleがモバイル向けのサイトのインデックス登録に切り替えると、サイトでデータシフトが発生する可能性があります。
- 別のURLのhreflangリンクを確認してください。 国際化にrel=hreflang リンク要素を使用する場合は、モバイルURLとデスクトップURLを別々にリンクします。 モバイルURLのhreflangはモバイルURLを指す必要があり、同様にデスクトップURL hreflangはデスクトップURLを指す必要があります。
別のURLのhreflangの例モバイル
この例では、モバイルサイトのURLは https://m.example.com/.
12345 <link rel="canonical" href="https://example.com/"><link rel="alternate" hreflang="es" href="https://m.example.com/es/"><link rel="alternate" hreflang="fr" href="https://m.example.com/fr/"><link rel="alternate" hreflang="de" href="https://m.example.com/de/"><link rel="alternate" hreflang="th" href="https://m.example.com/th/">デスクトップ
この例では、デスクトップサイトのURLは https://example.com/.
123456 <link rel="canonical" href="https://example.com/"><link rel="alternate" media="only screen and (max-width: 640px)" href="https://m.example.com/"><link rel="alternate" hreflang="es" href="https://example.com/es/"><link rel="alternate" hreflang="fr" href="https://example.com/fr/"><link rel="alternate" hreflang="de" href="https://example.com/de/"><link rel="alternate" hreflang="th" href="https://example.com/th/">- サイトのモバイル版でクロールレートが上昇する可能性がある場合は、サーバーの容量が十分にあることを確認してください 。
- robots.txtディレクティブは、サイトの両方のバージョンで意図したとおりに動作することを確認してください 。 robots.txtファイルを使用すると、サイト所有者がウェブサイトのどの部分をクロールできるかどうかを指定できます。 ほとんどの場合、サイトはサイトのモバイル版とデスクトップ版の両方で同じディレクティブを使用する必要があります。
- モバイル版とデスクトップ版の間に正しいrel=canonicalとrel=alternateリンク要素があることを確認してください。
※引用元:Best practices for mobile-first indexing | Search | Google Developers (Google翻訳)
まとめこのように、ベストプラクティスに準拠し、サイトのタイプに応じてモバイルファーストインデックスに適用させながら、ユーザーの利便性を考慮してサイト運用することが重要です。
モバイルファーストインデックスの必要性
モバイルファーストインデックスは、増加するモバイルユーザーに利便性の高いWebページを提供するために必要となります。
関連して、Googleは当初(モバイルファーストインデックス導入予定の公式アナウンス時)に、以下のように言及してます。
最近では、Google 検索を使用しているほとんどのユーザーは、モバイル端末から検索を行うようになりました。
そこでユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。
※引用元:Google ウェブマスター向け公式ブログ: モバイル ファースト インデックスに向けて (Google翻訳)
このように、「ユーザーの利便性」を重視し、重要な要素としてGoogleは以下のようにも掲げて言及してます。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。※引用元:Google が掲げる 10 の事実
また、別途Googleは以下のようにも言及してます。
- 検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
つまり、ユーザーの利便性を優先するために、最も多いモバイルユーザーを基準とするモバイルファーストインデックスに対応してサイト運用することが必要であり、重要と言えます。
モバイルファーストインデックスにおける検索順位への影響
モバイルファーストインデックスによって検索順位が上昇、下落するといった影響は、基本的にはありません。
理由は、実際に先述したGoogleガイドラインとなる「ベストプラクティス」を設けて、準備が整ったサイトから移行を考慮しながら、モバイルファーストインデックスの適用を慎重に実施してるからです。
つまり、検索順位含め、サイトのパフォーマンスになるべく大きな影響が出ないようにモバイルファーストインデックスを実施しようとしてることが伺えます。
実際に、ランキングに優位性が無いことを以下のように公式に言及してます。
コンテンツが モバイル ファースト インデックスによって集められたものであったとしても、その他の方法で集められたコンテンツやデスクトップ版のコンテンツに比べてランキング優位性があるというわけではありません。
このことから、モバイルファーストインデックスが適用されたから検索順位が上昇・下落したということは考慮せずに、他の要因を探って必要に応じて改善しながら、SEO対策を進めることをお勧めします。
モバイルファーストインデックスとは(簡単におさらい)
モバイルファーストインデックスとは、モバイル版のページを基準にインデックス登録し、評価してランク付けすることです。
※従来は、デスクトップ版のページを基準にインデックス登録し、評価してランク付けを行ってました。
公式には、以下のように定義されてます。
モバイル ファースト インデックスとは、モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味します。
つまり、最も利用者の多いデバイスであるモバイルのサイトを基準にインデックスし、ユーザーの利便性をより高めることを目的にしたものが「モバイルファーストインデックス」と言えます。
また、モバイルファーストインデックスは、サイト単位で「ベストプラクティス」に準拠してるかチェックされて準備が整ったサイトから適用されることが以下のように言及されてます。
モバイル ファースト インデックスに対応しているかどうかをサイトごとに評価し、準備が整ったサイトから移行していく予定です。
※引用元:Google ウェブマスター向け公式ブログ: モバイル ファースト インデックスに向けてサイトを準備するためのヒント
まとめ
モバイルファーストインデックスに対応し、利便性の高いサイトを提供しましょう。
ベストプラクティスに準拠し、利便性の高いモバイルサイトを提供しながら、上位化を目指すことが重要です。